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立体感を作るハイライト・ローライト活用術“大人こそ効く” 陰影デザインで叶える小顔・ツヤ・動きの三位一体

ヘアカラーで立体感を作る核心は、「光を集める部分(=ハイライト)」と「影を仕込む部分(=ローライト)」を計算して顔と髪に奥行きを持たせることです。特に大人世代では、単なる明るい筋ではなく陰影の幅・細さ・位置・ツヤの見せ方が洗練度と若々しさに直結します。

本コラムでは、失敗しないハイライト/ローライトの入れ方、配色設計、髪質や骨格に合わせた活用術を美容師視点で深掘りします。

  1. ハイライト・ローライトが立体的に見えるメカニズム

役割 視覚効果 作用の本質
ハイライト 光の反射で膨らみ・動きを演出 顔の血色補正・ツヤ錯覚・髪の軽やかさ
ローライト 影の収縮効果で奥行きと締まりを作る 輪郭リフト・毛量調整・コントラスト強調

✅ 髪は光が強く当たる→膨らんで見える
✅ 逆に暗い(影)→引き締まり凹んで見える

この性質を頭に入れると、立体カラーは「描く」ではなく「錯覚させる設計」になります。

  1. 大人カラーでやりがちなNG活用3選

❌ ① 太すぎるハイライト

→ 線ではなく“ボーダー的な帯”に見えて古い印象、根元伸びも汚く見える

❌ ② 全体が明るすぎるデザイン

ハリ/ツヤより“抜け毛・細毛の印象が強まる”ことも

❌ ③ ローライトが黒すぎる

→ 影が「くすみ」「疲れ」「重さ」として連動して見えてしまう

🔑 つまり…
大人の立体カラーは「細く・柔らかく・ツヤ方向の色で・適所だけに」が絶対条件です。

  1. 若々しく見える陰影設計の黄金ルール

① **ハイライトは「筋」ではなく「光の粒」として散らす」
• 太さ:1~2mmの極細
• 量:表面は多く見せても、実際は全体の8~12%程度でOK
• 位置:顔まわり・分け目・トップのカーブに優先

→ これにより毛がパサつかず、光によって“面”としてツヤ反射が出ます。

② **ローライトは「影の収縮」ではなく「奥行きのベース」として仕込む」
• 黒は使わない
• 地毛より1.5~2.5トーン暗いブラウン/ベリー/アッシュ微量混ぜがベスト
• 顔の輪郭の内側、後頭部のボリューム下、襟足の内部に入れる

→ シルエットが勝手にひし形に見えてリフトアップします。

③ 色温度は「ツヤが出る方向で統一」
• 黄〜ピンク〜紫系ブラウンが大人の光を綺麗に反射
• ショコラ / ココア / カシス / ラベンダーブラウン など
• 透明感は出したい場合だけアッシュ10%未満で配合

“光=若さ”を髪で錯覚させる”色設計に。

  1. 骨格・毛量・髪質別に変わる活用術

【丸顔】
• ハイライト:フェイスライン縦方向メイン
• ローライト:頬サイド内側〜耳後ろ深く
→ キュッと収縮し縦が強調=小顔見え

【面長】
• ハイライト:こめかみ〜バング横ライン微妙に
• ローライト:後頭部下部に濃く
→ 横の光と後ろの影で短縮バランス

【毛量多い】
• ローライト:内部のみ強め
• ハイライト:表面だけに極繊細
→ “軽さがツヤで見える”ので品が出る

【細毛・ダメージ毛】
• ハイライトはベージュ〜ピンクブラウン系で明るさより光反射を優先
• ローライトはアッシュではなく濃いココア/ベリー方向でツヤを確保
→ コントラストは出すのにパサつきの錯覚が出ない

  1. 立体カラーで効果を最大化させる「配色レシピ例」

✅ さりげない立体・ツヤ・血色バランス(大人向け)
• ココアブラウン 65%
• ラベンダーブラウン 25%
• カシス 8%
• アッシュ 2%(ほんの僅かでOK)
→ 透けるのに柔らかく、白髪にも上品な反射

✅ 影でリフトアップ重視(ひし形シルエット設計)
• ミディアムブラウンベース
• 顔サイド耳後ろの内側にカカオ系ローライト
• 分け目と前髪の上カーブに極細ベージュ系ハイライト
→ 目線を上げて首・輪郭を細く見せる

  1. ハイライト・ローライトの見せ方(入れ方の順番)
    1. カットでシルエット完成
    2. ローライトを内部に仕込む(影のベース)
    3. 表面に極細ハイライトを散らす(光の粒)
    4. オンカラーで全体のツヤ色を統一
    5. オイル仕上げで光の反射を固定
      → この順番を間違えると立体には見えません。

  1. 仕上げ段階で差がつく+αの見せ方
    • 波巻き/外ハネより“緩いS字”が陰影を揺らす
    • ストレートでも表面に光が泳ぐ設計なら立体
    • 伸びても綺麗なのはトップに入れたレフ板ハイライトのおかげ

→ 立体の見え方は巻きの形でも補正できます。

まとめ|立体カラーは「若さの光とシルエットの影」の設計

ハイライト ローライト
肌よりやや明るい光のトーン 地毛より僅かに暗いツヤカラー
1–2mmの極細ライン 黒を使わない内部影
顔まわり・トップ優先 輪郭内側・後頭部下部・襟内部優先
明るさより“反射ツヤ”重視 暗さより“奥行きベース”重視

ハイライト=若見えの光、ローライト=美しいシルエットの影。
この両方を使うことで表情とシルエットが同時に動き、若々しい印象が生まれるのです。

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【監修サロン・アクセス情報】

ヘアカラー専門店 toiro

大人女性の髪色悩みに特化したヘアカラー専門サロン。

「髪を傷めず、品よく、美しく」をテーマに、髪質や肌色に合わせたパーソナルカラー提案を行っています。

特にくすみカラー・白髪ぼかし・髪質改善カラーなど、専門性の高い技術を得意とし、地域の方々から高い支持を得ています。

住所:兵庫県西宮市浦風町19-6 ESPERANZA1F

[営業時間]
平日:am 11:00 ~ pm 8:00
土日祝日:am 10:00 ~ pm 7:00

定休日:月曜日

最寄駅

阪神本線 甲子園駅 徒歩3分

(駅近で通いやすく、仕事帰り・買い物の合間にも便利です。)

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【記事監修】井上 将之(ヘアカラー専門店 toiro/カラーリスト)

ヘアカラー専門店 toiro にて、年間多数の大人女性のカラー施術を担当。

髪質・肌色・ライフスタイルを踏まえたカラー設計を得意とし、特に くすみカラー・白髪ぼかし・ダメージレスカラー など、繊細な色表現を求められる技術に高い定評を持つ。

サロンワークの経験に基づき、「年齢を重ねても髪色を楽しめる」ための知識や技術を発信。

髪の悩みに寄り添いながら、科学的根拠(カラー理論)と実践的な施術経験を組み合わせた提案を強みとしている。

専門分野

• 大人女性の似合わせカラー

• くすみカラー・透明感カラー

• 白髪ぼかし・ハイライトデザイン

• 髪質改善カラー/ダメージケア

本記事では、プロとしての経験(Experience)と、色彩・毛髪の専門知識(Expertise)に基づき、信頼性の高い情報(Trust)を提供しています。